今明かされる八丈島の大迷宮!鉄壁山司令部に潜入!八丈島要塞 鉄壁山地下司令部壕

知られざる八丈島地下要塞シリーズ!全回の
【神止山地下連隊本部壕】に引き続き、今回は【鉄壁山地下司令部壕】を紹介したい。
この鉄壁山司令部壕は前回の神止山本部壕の上位に位置する独立混成第67旅団司令部壕である。場所は島の南東方向に位置す東山(三原山)山中の通称鉄壁山に存在する。神止山本部壕と違い、この壕は整然と綺麗に作られており、さすが総司令部壕といった構造になている。
防衛道路と言われる林道から鉄壁山方面へと続く道へ入るところから紹介した。

まずはこの道を見つけることが困難であった。何しろ下見に来た深夜3時には全く分からなかったのだ。再度朝探索してやっと発見した。

整備された林道が続く。先へ進む。

やがて左に怪しい場所が現れた。

これが鉄壁山地下司令部壕の壕口である。早速潜入してみよう。

入ってすぐ、四角く掘削された通路が伸びる。

碍子もひとつ落ちている。

丁字路を左に進む。ここはかの稲川淳二も最恐の心霊スポットの一つとして紹介していたが、自分が入った時にはそのような現象は一切なかった。

右に通路があるが、そのまま直進する。

フックの付いた碍子。碍子は数えるくらいしか落ちていないが、電気が通っていたのは間違いない。

錆びついた包丁。なんでこんなものが。

先へ進む。

短く狭い閉塞部屋がある。

先ほど直進した場所まで戻る。そして右に進む。

回りこむような通路になっている。奥にコンクリート製の貯水槽が見えてきた。

綺麗に作られている。そういえば八丈島の地下壕はコンクリート製の構造物が多いような気がする。

全体像。

錆びついたかすがいが置いてあった。

通路がわかれている。左の暗がりに進む。

その前に、右の通路には腐った木柱が立っていた。

さっそく左の通路に進んでみよう。

小さな段差があり小さな階段がある。

階段下に丁字路がある。

丁字路左に進むとコンクリート製の立派な構造物があるようだ。

手掘りの通路から比べればだいぶ重厚だ。八丈島まで来たのはこのためなのだ!

コンクリート内部には鉄筋が入れられている。

壁に小さな小窓。

外を狙撃するための銃眼だ。

ここから外にでることができる。

外から見る。旅団司令部壕ともなるとホントにきれいな作りだ。

再び内部に入ってみる。すぐに倉庫のような部屋がある。

通路の先が見えるが行き止まりのように見える。しかし・・・

コンクリート製の壁に小さな穴。これは・・・!

はい。ついにたどり着きました。ここが旅団司令部壕の心臓部である。

敵の内部侵入を意識しての銃眼だろう。ここまできての戦闘は最後の最後までの敢闘精神の現れだろう。

コンクリート製の入り口から先へ進む。

驚いた。というより感動した。これがほとんど誰の目からも触れること無く、話題になることもなく、南海の孤島に存在する、これを奇跡と言わないでなんと言おうか。

壁から土砂がこぼれている。

ものすごく急な坂。この先山頂に続いているような気がするが、情報では閉塞しているみたいなので、今回は行かない。

天井には碍子のようなものは無いが、鉄の芯が出ている。
ちなみにこの部屋は司令部員の為の部屋と、経理を担当するための兵員の部屋のようだ。戦争であり、末期といえど、経済活動に変わりわなく、給料計算や雑費など、経理員が必要なのだ。

この壕は旅団司令部のわりには残留物がほとんどない。だが、少しばかりならあった。

これは当時旧軍が使用していた湯飲みのかけらだろう。これと同じような模様のものを見たことがある。

ここは経理員室である。

わずかに残る碍子のかけら。

この木材は60数年前からほとんど変わらずここにあり続けたのだろう。

奥へ奥へ。深淵のその先へ。

小さく区切られた部屋。

これはトイレの跡だろ言う。しかし、こんな場所にひとつだけトイレをつくるだろうか?

それなりに深い穴。落ちたら絶対に出てはこられないだろう。

その穴の上に穴。先は暗くどこまでも上に伸びている。

内部の様子。物音ひとつしない。

この先は核心部でも最重要な場所だ。

かまぼこ上の殺風景な部屋ここはかつて副官室、参謀部、司令官室があった場所だ。

ひとつ間違えば、ここは凄惨な自決の現場になっていたことだろう。

換気のための穴だろうか。

司令官室に開いている大きな穴。これはかつてテレビ局が開けた穴らしいが詳細は不明。

当時を偲ばせる光景。排水溝に木の板が乗せられている。

右の扉から入った。

左の扉に進む。

ここはコンクリートでできた核心部の最後の部屋だ。将校下士官室である。

入ってすぐガラスが散乱している。

この先は溶接された赤い鉄格子のために進めない。

鉄格子の先。急な下り坂が続いている。

仕方がないので右の出入り口に進む。

だが、土砂のためにすぐに閉塞していた。

もと来た道を戻る。

トイレがあった場所の正面に通路があった。崩壊している先へ進む。

いつ落盤してもおかしくない通路。

少し大きめの部屋。ここは弾薬庫だったらしい。

朽ち果てた弾薬ボックス。

これは当時の電池だ。掘り起こしたら見つかった。貴重なものだ。

これ以上の探索は無理なので、いったん外に出ることにした。

これは鉄壁山地下司令部壕で最もよく目にする資料のひとつだろう。出入り口のひとつである。

中へ入るとすぐに土砂で閉塞していた。

だがここに魅力的なものがある。

ここはトイレだというのだ。

もちろん戦闘のことを考えて銃眼が作られている。トーチカになっているのだ。

ここをみるとやっぱりトイレだ。

銃眼から外を見る。道を掃射できるように作られている。

銃眼を外から見る。

張り出し部分。

横長の銃眼。

位置関係。左に見えるのは唯一ふさがっていないコンクリートの出入り口。右に見えるのはトイレ兼トーチカ。

これは第三の出入り口。土砂で閉塞している。

いきなりだが、苦労して第三層部へ続く壕口を発見した。

早速先へ進む。

先には広い部屋。これは兵員の起居室だったらしい。

その先に長い通路。通路の先は外に繋がっている。

小さな部屋。この真ん中にあるのは。

火鉢だ。こんなものまであるのか。

通路を先に進むと小さな狭い入り口があった。

これ、わかりづらいがものすごく急な下り坂だ。これを降りて第三層部へ進む。

まだ続くの~

やっと通路の出口にたどり着いたようだ。

出てみると細い通路がある。ここが第三層部だ。

細い通路を進むと広い部屋に出た。

かなり広いフロア。

壁にあった大きな岩。どうやらでかすぎて取り出せなかったようだ。

ここは当時糧食庫だった。

ペットボトルの中に焼鳥と書かれた謎のメッセージ。正直理解に苦しむ。

あの赤い鉄格子は見覚えがある。

これも特徴的な遺構のひとつ。

天井が四角くぶち抜かれている。そういえば、子供が誤って地下壕の穴に落ちて亡くなる事故が八丈島では起きているらしい。もしや・・・

第四層部へいくにはこれまた急な坂をくだらなくてはならない。当時は階段だったものが、劣化して斜面になっているのだ。

斜面の出口に近づく。

そして、ついた。ここが第四層部だ。

ここには豊富な湧き水が出ている。そのせいで壕は侵食されている。

かまど。

この壕の炊事場だ。

ここがこの壕の最深部だ。

この場所は八丈島の水源のひとつとなっている。

外からの様子。頑丈に閉じられている。

いかがだったろうか。長らく放置され、その存在を知られてこなかった鉄壁山司令部壕の全貌をここで紹介でき、その魅力を知ってもらえれば幸いである。

では、原生林をかきわけ帰るとしよう。

鉄壁山地下司令部壕の壕内図である
縮尺や細部は適当である
にほんブログ村ランキング参加中。上のバナーを押していただくと大変うれしいです(^-^)
【掲載廃墟一覧】今までに掲載した廃墟の一覧へ飛べます
稲川順二もここに来ているよ。詳しくは【恐怖の現場 八丈島】で検索検索!
- 2014/01/14(火) 15:29:36|
- 戦争遺跡・地下壕
-
| トラックバック:0
-
| コメント:10
何としても行ってみたいですね、パスポート取ってきます!
がち本持って突入。
病院壕は島の反対側、時間的に行けないかも?
- 2014/01/18(土) 21:44:06 |
- URL |
- yakumo #-
- [ 編集 ]
初めまして。
陶製手榴弾の記事を拝見させていただきました。本当にあんなに落っこってるのが信じられないです。
是非自分の目でも確かめてみたいのですが正確な場所、目印等教えていただければありがたいです。
旧軍要塞等を見てまわってる同趣味の後輩と行ってみたいので、できればお願いいたします。
- 2014/02/01(土) 06:24:26 |
- URL |
- 千葉県民 #-
- [ 編集 ]
千葉県民さん
はじめまして
川越市のある沼です。場所についてはピンポイントでは言えませんが、それらしい言葉で検索してみてください。
浅野カーリット がヒントです。
- 2014/02/01(土) 12:16:24 |
- URL |
- 東雲みょん #-
- [ 編集 ]
三層から四層への斜坑、よく降りましたねぇ。
私は躊躇しているうちに鉄格子で閉ざされてしまいました。
来週みてきます
- 2014/02/20(木) 23:25:49 |
- URL |
- ヒロ #-
- [ 編集 ]