場所は千葉県、ここに山奥の歴史が存在する。曾呂尋常小学校分教場

山間部の集落に今にも崩壊しそうな木造廃校舎の学校が建っている。これは曾呂(そろ)尋常小学校分教場だ。
まず、尋常小学校とは明治から太平洋戦争勃発前まで使われていた初等教育機関の名称のことであり、今の小学校だ。そして、分教場とは本校とは別の分校のことである。
この曾呂尋常小学校は、明治の初めにまだ小学校も珍しかったころ、山深い集落から遠く離れた本校に通うことができなかった学生のために建てられたものだ。

全生徒を合わせても40人もいなかったらしいが、当時の時代背景からいえばまだ学校さえも珍しいのに分教場がこの山の中に作られたことは非常に画期的で、そのためかこの廃校は保存されいるようだ。

見た目からもわかるが、保存されているとはいえ何時崩壊してもおかしくない状態にある。入口なども解放されていて誰でも内部に侵入可能なほどだ。

教室の中には椅子が一脚だけあった。当時のものだろうと思う。

廃虚のジャンルの中でも廃校というのは自分は大好きな分野だ。その中でも木造校舎というのはより一層いいものである。なによりも木という材質は廃墟を際立たせる一つの要素なのだ。

分教場という種類ゆえに建物自体は非常に小さなものだ。

しかし、活発な子供たちの思い出を多く残している建物であり、小さいながらも見応えは十分だ。

山間部の集落でいい廃墟と出会えた。
テーマ:廃墟系 - ジャンル:写真
- 2010/11/06(土) 20:32:15|
- 廃校
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