暑い夏には涼しくなるようなお話はいかが?お化けペンション

暑い暑いと嘆いていても何も始まりはしない。夏が暑いのは至極当たり前のことではないか!そんな暑さを少しでも紛らわすよい方法がある。それは、
怖い話だ!

今回紹介するのは日本国内ではかなりの有名心霊スポットだ。その名も「お化けペンション」。一説によればもともとここは外国人が建造し、それを日本人が買ってペンションとして経営していたらしい。

噂では、経営者の男性がこの建物で首つり自殺し、それを見た奥さんが発狂し、自分の子供を殺害し、自分も自殺したという。さらに、二階で殺人があったり、死体遺棄があったりとかなりやばいようだ。
ふーん、そう。

ま、そんなことはどうでもいいよね!早速内部に入ってみよう。

一見してもわかる通りにもうかなり劣化が激しい。外壁と幾本かの鉄骨で立っているようなものだ。
かつて玄関だったものから中へ。

すると、なんとも開放感のある場所に出た。中央には雰囲気のある暖炉がある。

この廃墟にはもうほとんど何もない。一階もご覧の有様だ。

だがむしろこれくらいのほうが好きだ。中途半端に物があったり新しかったりすると、廃墟としてはちょっと見劣りするような気がするのだ。

地面を見ればすでに自然の再生活動が活発に行われていた。

不安な階段を上って二階へ。

さらに不安で開放的で素敵な二階の風景。

かろうじて残ったドアの向うには静かな夏の風が吹き抜ける。

とてもいい感じだ。破壊と再生の光景だ。

それにしても、この廃墟は中央のレンガと暖炉以外はほんとに張りぼてだ。見せかけとも言おうか。

屋根。もう片方がなくなっている。

小さな白い部屋。洗面所だろうか。

かつての清潔感はないが、その代わり小さな廃墟美がある。

人がいなくなると、自然がそれにとって代わっていく。

移ろいゆく世界はいずれ終着地へと到着する。

そこにはかつて人類が築いた膨大な遺産たる廃墟が広がっていることだろう。

そして、静かに、少しづつ消えていく。元の原始地球へすべては帰っていく。

ふと考えてしまう。そのとき幽霊はどうするのだろうか?

果てしなく広大で無限とも思われる悠久の黄昏の時代、すなわち人類滅亡後も幽霊はその辺に表れ続けるのだろうか。だとすれば哀れで悲しいではないか。誰からも存在を認めてもらえずに彷徨う。
だとすれば現代はまだ幽霊にとってましな時代か。少なくとも驚いてくれる人類は、まだ存在している。

自分もいつかは死ぬのだろうが、その時は幽霊になりたい。
そうすれば、人類滅亡後に広大な廃墟探訪をすることが出来るだろ?それってとっても楽しいんじゃないか?
そうか、死ぬこともまんざら悲しいだけじゃないかもしれないな・・・。
- 2016/08/29(月) 01:28:02|
- 心霊スポット
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東雲みょん様、久しぶりにコメントさせていただきます。
“元の原始地球へ帰ってゆく”この一文を見て楳図かずおの漂流教室やイアラを思い出しました。
人類滅亡後に幽霊は出現するのか?
凄くユニークな発想ですね。私は考えもしなかったです。
見も蓋もない事を言えば死んだらそれで終わりですが死後の世界があると思えば少し気が楽になります。
- 2016/09/05(月) 01:50:34 |
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- 結城有無之助 #-
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