北海道廃鉱山の旅鴻之舞金山

北海道紋別市にある鴻之舞金山。
北海道と言えば廃鉱山というほど鉱山廃墟が多い地域なのだ。北海道は鉄や金、石炭といった鉱物資源に昔から恵まれており、そのため鉱物資源を掘削するための鉱山が山のようにあったのだ。しかし、戦後に入りやすい鉱物資源が海外から入ってくるようになったり、資源量が枯渇したりして閉山する鉱山が相次いだ。鴻之舞金山もそんな鉱山の一つだ。

鉱山が閉山するとさまざまな廃墟が周辺に出来上がる。鉱山の施設そのものや発電所、運搬に必要だった鉄道線路が必要なくなり廃線になったり、鉱山で働く鉱山夫やその家族のための家、学校、娯楽施設、病院といった具合だ。
以前に旅した
【松尾鉱山アパート群】は鉱山夫とその家族のための住居跡であった。

この鴻之舞金山は当時、最盛期には金の産出量で日本2位であり、鉱山夫やその家族の人数は13000人にもなったという。しかし、戦後に入り金相場が下落し産出量も落ち込んだことから閉山となった。

現在この鉱山に残っているのはコンクリートでできた頑丈な構造物だけだ。木造でできた建物は朽ち果ててしまった。
鴻之舞のシンボルである巨大な煙突が見えてきた。

この煙突は焼却場のものだったらしい。

人もほとんど来ない山の中でこの廃墟は古代文明の遺跡のようだ。

人はいないが熊はいる。

熊対策はしっかりと行ったほうがよさそうだ。

それにしても静かである。

かつて鉱山夫や家族が暮したアパート跡が残っていた。

誰もいなくなってしまったが、昔の記憶だけは残っている。
テーマ:廃墟系 - ジャンル:写真
- 2010/11/29(月) 20:46:35|
- 産業遺産
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