神奈川県の江の島近くに存在する地下陣地龍口寺の陸軍抵抗拠点

湘南モノレールの湘南江ノ島駅近くに存在する龍口寺。この寺の敷地内に帝国陸軍が掘削した本土決戦用の抵抗拠点があると聞いて実際に行ってみた。

今回探索するのは本土決戦用の抵抗拠点であるが、そもそもなぜここにあるのか?それは米軍の本土上陸に対する日本軍の防衛体制が関係している。
米軍は1945年以内に敗戦を決定的にするために日本本土に上陸することを計画していた。それは、日本の周辺に機雷をばらまくなどという封鎖作戦を含めた九州・関東上陸作戦「ダウンフォール」という。これは九州上陸作戦「オリンピック」、関東上陸作戦「コロネット」が主柱の作戦であった。対する日本軍は米軍が九州、関東に上陸する可能性が濃厚と判断し、両地域に大量の急造抵抗陣地を建造した。それは地下陣地や水際の銃眼やトーチカといったものだったが、この龍口寺の抵抗拠点はそのそのような中のひとつである。
米軍が上陸すると想定された千葉県の房総半島や、相模湾の海岸地帯には、一気に陣地と臨時要塞が建築されていった。

壕口を発見。ちょっと探してみればすぐに発見できる場所にある。

さっそく侵入開始。

かなり広く感じる。高さは普通に立って歩けるくらいあった。
この場所で坑道は右と左に分かれている。

地下陣地内でよく見る碍子。ここにもポツポツといくつかあった。

さっきのわかれ道を左へ進む。

少し進むと光が見えてきた。

湘南江ノ島駅方面の山の斜面に開口していた。

曲がった場所まで戻ってきた。

坑道においてあったもの。まさか、これで掘ったのか・・・

さっきの分かれ道を右にいってみる。するとすぐに道はクランクしていた。

クランクを曲がったところ。まっすぐの坑道が現れる。

坑道をまっすぐ進むと広い空間にでた。坑道は左に曲がっている。
余談だが、この地下壕内には昔の空き瓶が沢山捨ててある。きっとビンマニアは喜ぶだろう。

左の道を行くとほどなくして坑道は土砂によって閉塞していた。これは自然崩落だろうか?

探索を終えて地下壕から出ることにする。

この抵抗拠点が実際に稼働することはなかったが、もし米軍の本土上陸があったら、ここも戦闘に巻き込まれたことだろう。

大体の坑道図。縮尺などはでたらめなのであてにしないでください。
この龍口寺にはこの抵抗拠点とは
別の地下壕が存在する。その探索も行う。
テーマ:廃墟系 - ジャンル:写真
- 2010/12/05(日) 18:19:15|
- 戦争遺跡・地下壕
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