幻想を駆け抜ける機関車レストラン東山

愛知県のある峠、ここに一風変わったレストランの廃墟が存在する。
何が変わっているのかというと、この廃墟では一緒に廃線も見ることができることだ。

割れた窓から室内が見える。当時ここは会議室だったようだ。

建物の全景。なんだかレストランという感じがしない。現在の感覚で言うレストランではなく、昔にあった娯楽としてのレストランなのだ。

中に入ってみた。畳の宴会場。ガラスが散乱する。

古いテレビと椅子。廃墟年数が長い廃墟だと出会えることが多い。

屋根とベランダである。何の変哲もないように見えるが・・・

これは、なんだろうか・・・

廊下を進んで見に行ってみよう。

あった。

どう見ても機関車だ。なんでこんなところに機関車があるのだろうか?

謎はこれで解ける。この機関車は料理をお客に運ぶためにあるのだ。この写真の車両に料理を載せ、各部屋を機関車が巡って料理を配膳していたのだ。考えると楽しくなる発想ではある。しかし、現在のファーストフードが主体になりつつある外食産業界において、このシステムは受け入れられない。ここが廃墟になったのは、そのような理由があるのではないかと考える。

機関車の細部を見ていこう。といっても、自分は鉄道マニアではないので、あくまで廃なものとして見る。

連結部分や車輪部分など、かなり出来がいい。

蒸気機関車を見ていると、なんだか装甲列車を思い浮かべてしまう。黒金の装甲列車はまさにロマンである。

車両形式番号は「C58764」とある。この機関車両は愛称「シゴハチ」というみたいだ。このシゴハチは同系列の車両が400両以上作られているようだが、764号車はない。この車両は国鉄車両でないオリジナルだ。

上部。現役なら力強く煙を吐く煙突が見える。もちろんこの車両は煙は出ないとは思うが、いい感じだ。

機関車の制御盤。石炭は食べないらしい。

このように奥に通路が続いている。だが、線路がない。

と、隅に一部だけ残っていた。りっぱな廃線跡である。

今までいたのは二階。一階に下りていく。

およそレストランに似つかわしくない空間があった。
小さいお子さんも遊べるところですよ、ということだろうか。

カーフェリー。小さい頃にこのようなものに乗ったことはないだろうか?

受付だろうか、天井の隙間より光が注ぐ。

もとは電光掲示板だろう。電動ガンで破壊されている。

ここは調理場のようだ。

皿の墓場が照らされている。

こんなところに永久築城構築物がある。

何かの制御盤。なんなのかは不明。

一階に同じような機関車があった。今だってちゃんと整備すれば動きそうなものなのだが。
今この機関車が走っているのは、ここを訪れた廃墟探訪者の思いの中だろう。

今日も、悠久の蒸気機関は思いを巡る。
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- 2011/03/18(金) 21:07:47|
- 娯楽系廃墟
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| コメント:9
キョンさん
汽車がみどころです。ども、そのほかにも面白いものが何箇所かあります。
愛知と静岡の県境にあったと思います。
- 2011/03/21(月) 23:05:18 |
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- みょん #-
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レストラン東山は建物の半分位解体され中を見ることが困難どころか入ることが出来なくなりました。レストラン東山の隣のラブホテルも建物の解体が始まりもはやレストラン東山と同様中に出来なく鳴りました。皆様が見に来る頃はさら地になっていると思います。
- 2014/05/18(日) 15:35:24 |
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- A君 #bCZj5KQ2
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写真のリンク切れと、違う廃墟の写真に変わってるものがあるようです。
写真を拝見したいので、修正お願い致しますm(_ _)m
- 2015/05/10(日) 00:50:20 |
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- ナッツ #-
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ナッツさん
ご指摘ありがとうございます(´・ω・`)
リンク切れの件は何とかして改善しますのでお待ちください!
しかし、東山も解体されましたか。大変に残念です
- 2015/05/15(金) 09:36:36 |
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- 東雲みょん #-
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地元に住んでて何年か前に行きました、知らぬ間に解体されちゃったんですね、自分が行った時は機関車見当たりませんでした。
- 2015/08/10(月) 23:55:56 |
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- えみちゃん #-
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えみちゃんさん
大変残念なことにレストラン東山は解体されたそうです。本当に悠久の蒸気機関になってしまいましたね・・・
- 2015/08/11(火) 00:56:49 |
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- 東雲みょん #-
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