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【戦争遺跡・地下壕】伊原第一外科壕

風化する戦争

伊原第一外科壕

前回の【第三十二軍司令部地下壕跡】から引き続き沖縄戦です。
キャプチャkkiii
「ひめゆりの塔」というものを一度は必ず聞いたことがあるだろう。だが、この「伊原第一外科壕」というものを聞いたことはほとんど無い事と思う。実は、沖縄戦終盤の南部方面の戦いでひめゆり部隊が活動していたのは、なにもひめゆりの塔がある「第三外科壕」だけではないのである。
ひめゆり部隊の事を簡単に紹介すると、沖縄戦に伴い軍と行動をともにした女学生部隊のことで、主に医療活動や水汲み、物資運搬と後方のあらゆることに従事していた。45年5月中盤に首里が陥落すると、第三十二軍は沖縄南部への撤退を決定する。これに伴いひめゆり部隊も南部に移る。その後も医療活動などに従事していたが、6月18日に突如解散命令が下る。翌日島の北部に脱出を図る寸前、第三外科壕(ひめゆりの塔がある壕)は米軍に包囲されてしまう。米軍は壕に黄燐手榴弾を投げ込む。中にいた学徒隊とその教師ら96名中87名が窒息死した。沖縄戦で戦死したひめゆり部隊の総数は240名中136名だった。
最も大きな被害を出した第三外科壕には、戦後ひめゆりの塔が建立された。それにより現在でも有名なのである。しかし、先にも述べたように、ひめゆり部隊の活動していた壕は、他にも存在するのだ。
上の図は伊原第一外科壕の場所である。


IMG_2626_R.jpg
まずここは第三外科壕である。非常に有名。


IMG_2627_R.jpg
この穴の中で学徒隊は戦死した。中は暗く底は見えない。


IMG_2632_R.jpg
話によればここも壕なのだそうだ。だが入口らしきものは無かった。


IMG_2635_R.jpg
一面のさとうきび畑。


IMG_2638_R.jpg
このようななんの変哲もない畑の下には、未だに掘り起こされない戦死者の遺骨が沢山眠っている。


IMG_2638_R.jpg
観光地と化しているひめゆりの塔に自分は違和感を覚えた。なので集団から抜け出し一人近くを探索する事にした。すると、ちょっといった場所は本当に静かな沖縄の原風景があった。



第一外科壕と書かれた道標は、そんな人気のない道端にポツンとあった。


IMG_2685_R.jpg
ここが第一外科壕である。ここは人の手で掘られた壕ではない。自然壕なのだ。このような壕をガマという。沖縄にはこのガマがいたるところに存在し、抵抗拠点になったり避難壕になったりしている。


IMG_2652_R.jpg
階段が下に伸びていた。ひめゆりの塔からここまで来る間誰ひとりとして見ていない。無論この壕にも一人もいない。


IMG_2657_R.jpg
入口に何かある。


IMG_2659_R.jpg
折りヅルと花があった。この壕でも女学生が数名亡くなっているようだ。



壕口は非常に狭い。


IMG_2666_R.jpg
中の様子である。見てわかる通り湿気が凄く水蒸気が立ち込める。季節は11月だというのにかなり熱い。汗が噴き出る。


IMG_2666_R.jpg
もっと内部に入ろうと思ったが無理だった。泥濘が先を塞いでいた。


IMG_2671_R.jpg
沖縄戦があったのは4月から6月、この壕が使われ始めたのは雨季の5月ころだろうから、当時もこのような暑さと湿気の中、この壕で何人もの戦傷兵の手当てを女学生が行っていたのだろう。


IMG_2673_R.jpg
壕口から外を見上げると外の光がまぶしく感じられた。



この景色は当時と全く変わらない。同じ景色を今見ている。


IMG_2685_R.jpg
ひめゆりの塔が観光地化している一方、この壕はほとんど人目に点くこともなく存在してた。平和の祈りを行なう場所ということは同じことだろうに、この空気の乖離に自分は驚いた。
このような光景は沖縄のいたるところで存在している。それはこの島があの戦争を忘れようとしていることなのだろうか。しかし、忘れたくても忘れられない記憶がそこかしこにある。


IMG_2687_R.jpg
沖縄に来たら少しでもこの空気に触れてもらいたい。かつてそこで戦争があったのだということを思い出すために。

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  1. 2011/04/09(土) 16:32:29|
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