驚愕の横須賀アンダーワールド 3
夏島地下壕 クレーン壕
これは前回の
【夏島地下壕 航空機掩蔽豪・二階層目の壕】の続きです。

夏島地下壕の一階層目には四つの主要な壕がある。その中の三つ目が今回のクレーン壕である。クレーン壕と自分が呼んでいる理由は後で紹介したい。
では、さっそく壕口より入って行きいたい。

入壕してすぐの場所。左側面の壁の溝に注目してもらいたい。分かりづらいが、これは排煙装置を設置するために彫られたものだ。

海軍壕らしい丁寧な掘削で丸く彫られた天井。下に見える白い四角い台はコンクリート製で、何かの機械をおいていたみたいだ。

天井の様子。碍子を束ねてつるせるような特徴的な設備が設置されていた。

このクレーン壕は三つの部屋からできており、それらは通路で結ばれている。一つ目の部屋から二つ目の部屋へ移動する。

そして現れる巨大空間。

このクレーン壕は夏島地下壕で最も工場的設備がみられる場所だ。壁の横に並んでいるコンクリートの台座は何らかの機械があった証拠である。現在は支柱の根元部分から寸断されており、その機械が何であったかはわからない。

三つ目の壕へ進む。

この通路は驚くほど綺麗だ。崩落の跡はほとんどない。床部分は舗装されているのではないかと思われるほどだ。

そして三つ目の部屋である。この壕をクレーン壕と呼んでいる理由はこの部屋にある。天井はかなり高く、床はコンクリートで舗装されている。とても綺麗な部屋だ。ここまで整備されている壕は見たことがない。

これは天井である。見てみると天井も舗装されていたことが分かる。かなり手が込んでいる。

天井から落ちた舗装材を見ている。これを見る限り天井はコンクリートとその中に金網を入れたもので舗装されていたようだ。

この部屋には何かの残骸が放置されている。

これはクレーンの残骸である。これがクレーン壕の理由だが、クレーン自体は完全に倒壊している。これは人為的なものであり、おそらく米軍の手で破壊されたものと思う。

クレーン滑車部分は錆びている。このような当時ものの設備が見られるのはたいへん貴重であり、感動である。

クレーン支柱部分の上に青いものが見える。これは海軍食器といわれるものであり、まれに地下壕に落ちている。

クレーンの根元部分は木製。台座にはこのようについている。

最後に、クレーン壕にはこのような遺構もある。これは扉であり、枠部分は木製である。非常に丁寧な作りであり、これが腐らずに今まで存在していたことが奇跡的である。

こんなものは見たことがない。
夏島地下壕、ここは戦争遺跡的ホットスポットなのだ。
おまけ 横須賀の夜
そうこうしてるうちに夜になった。横須賀と言えば海上自衛隊の基地がある。というわけで夜の基地を見に行こう。

ここは海上自衛隊基地と米海軍基地が一望できるヴェルニー公園である。いつ来てもいい場所なのだ。

これは米海軍の艦艇。イージス艦と潜水艦が見える。

こちらが海上自衛隊側。見えるのは停泊中の艦艇。手前が「DDG-174きりしま」である。後方の巨大な艦艇は「DDH-181ひゅうが」だ。かっこいい・・・
近々ここで撮った艦艇写真も紹介したいと思う。
次回は【多目的壕】を紹介します。
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- 2011/06/25(土) 20:17:07|
- 戦争遺跡・地下壕
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