廃墟を旅する 

産業遺産や戦争遺跡、時を超えた郷愁への旅路へ・・・

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【廃病院】F診療所

取り残された時間と空間

F診療所

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四国のとある場所に『F診療所』と呼ばれる廃墟が存在する。
前回の【S診療所】同様に、古民家風の建物の内部が診療所になっているのだ。全国に似通った診療所廃墟が存在するのだが、全てに言えることは一見しても診療所廃墟と判断できないというところだ。

今回のF診療所も普通の木造廃墟に見える。


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敷地には倉と母屋と思われる建物があり、農家の家のようだ。


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母屋のほうは二階建て。こちらに診療設備がある。


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では、さっそく内部へ入ってみよう。


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まず出迎えてくれるのは古めかしい椅子。どうやらここは待合室のようだ。
この時は夕暮のために室内はかなり暗い状況である。


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そして、奥には診察室があった。


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この診察室、というかこの廃墟はかなりの残留物が残っている。それも戦前戦中と思われる物や、医療関係の古い品ばかりだ。正直かなり驚いた。


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こんなに歴史的な残留物が残っているのは珍しい。まさに、時間と空間がそのまま現在まで取り残されている場所なのである。


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ほとんどの物が埃をかぶっている。かなりの年月放置されているのだろう。


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椅子と机と棚。当時はここで診療と執務を行なっていたのだろう。そのままの形で残っている。


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薬を置くための器具だろう。光の中に浮かび上がったそれは、感動的な造形美を持っていた。


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棚のほうに注目してみよう。


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当時の薬や医療器具が散乱している。


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これは、上の部分を取って注射器に入れるのだろうか。


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注射針。錆びている。しかもかなり太い。こんなので注射されたら死ねる。


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こちらも同じような医療品。


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その下の机の中には、注射器のようなガラスの医療器具が覗いていた。


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診察用の椅子だろうか。


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診察室の入り口にあった洗面台。鏡があると、とたんに不気味な空間になるのは何故だろうか。


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診察室から出て、薄暗い廊下を奥に進む。


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するとS診療所でもあった薬棚の部屋があった。
しかも、今回は残留物の量も多く、荒らされていない。


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最初に見た棚。右上の「劇薬」の文字が気になる。


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今でも清潔そうな透明のビンと鍋のようなもの。


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ビンの蓋のためのコルク。真新しそうに見える。


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「り水」とは「生理食塩水」のことだろうか?


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窓際の棚。缶の錆び具合が長い時間を感じさせる。


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薬品を入れた箱だろうか。ヨード、ポリタ・・・


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先ほどもあった薬品。ここにもあった。


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薬棚を見ると、様々な薬ビンが並んでいた。


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古い学校の理科室を思わせる光景。この時は気付かなかったのだが、この奥に薬の貯蔵場所があったみたいだ。非常に残念である。


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錆びた鋏とハンコ。


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どこに使うか分からない鍵。


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人知れず並ぶ薬ビン達は今でも輝きを放っている。


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ビタミン剤や強心剤と書かれた紙が壁に貼ってあった。ここに書いてある薬品がこの部屋にあるのだろうか。


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別の部屋に来た。ここからは居住区になっているようだ。


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だいぶボロボロになっている。


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家財道具も残っていた。これだけ残留物が多いと、一体どうして家主はいなくなったのかと考えてしまう。


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当時家主が使っていたのだろうか。帽子が一つだけ残っていた。


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お!?これはすごい!!ここにあるマークは第二次世界大戦の枢軸国の国旗だ。


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1940年、大日本帝国・ドイツ第三帝国・イタリア王国は日独伊三国軍事同盟を締結し、ここに枢軸国と言われる陣営が誕生した。この枢軸国陣営は、アメリカ合衆国・大英帝国・ソビエト連邦を主とする連合国陣営と対峙し、すでに1939年には第二次ヨーロッパ戦争が勃発、この同盟締結の年には、ドイツ軍がベネルクス三国に対し進攻し、フランスという大国が降伏していた。この日独伊三国同盟を日本が結んだということは、太平洋を隔てて対峙する、大国アメリカ合衆国と戦争をやる覚悟があるということであり、事実、日本はその一年後に大東亜戦争を開始した。日本の命運を左右した同盟だったのである。
国旗は、まず日本、その右がドイツ、その右が満州国(最初アメリカかと思った。)、その右がイタリア王国の国旗である。このような価値のある品物がそのまま廃墟と一緒に朽ちてしまうのは、残念でならない。


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廃墟に流れる時は停まっている。


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当時の時間をそのままに、現在を浮遊しているのだ。


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ここは台所。今は見ない土間になっている。下駄が脱ぎ捨てられていた。


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外はまだ明るいが、中は本当に暗い。
余談ではあるが、先ほどから何かしらの気配を感じる。誰かに見られてるような気配だ。ちなみにこの廃墟には自分一人しかいない。


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台所ということで、炊事場がある。もうドがつくほどの田舎に行かないと出会いないような台所だ。
ちなみに、ド級の「ド」とは、英国戦艦ドレッドノートの頭文字のことである。この戦艦が竣工したとき、全世界の既存戦艦が旧式になるほどの革新的な戦艦であった。それからは弩級戦艦、超弩級戦艦などが誕生した。今では、凄く面白かったり、凄く大きかったりするとド級とする表現が定着している。


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かまど。かまどには薪がくべられていた。炊事の途中で家主はいなくなってしまったのか。


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この廃墟には二階がある。最後に二階を見てみる。


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階段を上って二階へ。


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二階にも多くの残留物があった。


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ガーゼと描いてある。医療関係では欠かせないものだ。


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昭和13年の新聞。昭和13年とは1938年のことであり、前年から始まった支那事変が泥沼の様相を見せ始めた年である。この年に日本政府は国家総動員法を施行し、日本国内の戦時体制を強化していった。日本はこの後、血みどろの戦争を終戦まで続けることになる。
この廃墟はそんな激動の時代を経験した生き証人でもある。


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これまた面白いものがあった。何かの包装用紙だと思われるが、陸軍の星マークや旭日、海軍の錨マークなど、戦時色が強く現れている一品である。


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奥の部屋に行ってみる。


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手前のタンスの中にボタンがあった。この星と錨は海軍の制服のボタンだと思われるが、本物かどうかは不明。


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家財道具はほとんどなく、がらんとしている。


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別の部屋。雨戸が壊れて外の光が内部に差し込む。


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X線量と放射日数。


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二階から降りてきた。そろそろこの廃墟から出ることにする。


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ここにも履物が一つだけ残されていた。
いつもはそんなことないのだが、さきほどから本当に何者かの気配を感じる。やはりこの廃墟何かいるのだろうか・・・。


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二階から誰かが覗いているような気がする。


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そんな気にさせるのも、この廃墟が多くの歴史と時間を保有しているためだ。このように濃密な空間では見えないものの存在を感じさせるものである。有名な心霊スポットと言われる場所は、このような濃密な残留思念が滞留していることが多い。


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四国の山里で、また良い廃墟を発見した。

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